アドテクノロジーの進化により、タグの管理が非常に煩雑になってきています。
アクセス解析ツールやリスティング・ディスプレイ広告などで数値を把握するためには、それぞれで発行するタグなどを毎回発行し埋め込む必要があります。
最初のうちは問題ないのですが、事業や予算が大きくなるにつれて使うタグの数は増えていきます。近年では、「リタゲタグが5つ入っている」ということも珍しいことではありません。
毎回タグを全ページに埋めたりコンバージョンタグを埋めるのは非常に手間で、ミスも起きやすい作業ですよね。
そのような複数のタグを1つのタグで管理できるソリューションが「タグマネージャー」です。タグマネージャーは複数の会社が提供していますが、代表的なものはグーグルタグマネージャー(GTM)とヤフータグマネージャー(YTM)です。今回はGTMの最低限の設定方法をご紹介します。
Googleタグマネージャーの設定方法
Googleタグマネージャーへの登録は https://www.google.co.jp/tagmanager/ から出来ます。
登録が出来たら、「新しいアカウント」ボタンからアカウントを作成します。アカウントは複数作成することが出来ますので、サイトごとに作るのが良いかと思います。
アカウント名:任意のサイト名などを入れます
コンテナの設定:コンテナとは、タグを管理する箱のようなものと考えてください。ここにはサイトのURLなどを入れましょう
コンテナの使用場所:WEBサイトなのかアプリなのか選びましょう
タグマネージャーのタグが発行されるので、全ページの</head>直前に挿入しましょう。GTMはhead内に入れた方が不具合が少ないようです。
コンテナが出来たら、トリガーを設定しましょう。トリガーとは「どのページでタグを反応させるか」のスイッチのようなものです。良く使われるのが、サンクスページでコンバージョンタグを反応させる設定です。その場合は下記のような設定になります。
イベント:ページが見られたタイミングなのか、リンクがクリックされたタイミングなのかなど設定できます。ほとんどの場合はページビューになると思います。
トリガーのタイプ:ページビューベースの場合、ページ読み込み開始のタイミングか、DOM読み込み完了のタイミングか、ページの読み込み完了のタイミングでタグが読み込まれるのかを選べます。通常の設定であれば「ページビュー」で問題ありません。
配信するタイミング:URLやURLパスなどでどのページで読み込まれるのかを指定できます。
その名の通り、タグを入れていきます。Googleアナリティクスの設定の場合、下記のようになります。
GoogleタグマネージャーではGoogleプロダクトのタグを簡単に設定できるようにしてありますので、アナリティクスはほぼトラッキングID(UA-から始まるID)を入力するだけです。
「配信するタイミング」で、先ほど設定したトリガーを選びます。
※「全てのページ」はデフォルトで設定がされています。
Yahoo!のプロダクトであるスポンサードサーチやYDNのタグもGTMで管理することが可能です。
新規タグの追加で「カスタムHTMLタグ」を選択すれば、Yahoo!プロモーション広告の管理画面から発行したタグを入れられます。1点注意したいのは、 document.write をサポートするにチェックを入れる必要があることです。
HTMLおよびHTMLから呼び出す外部JavaScript内に「document.write」が含まれる場合は、こちらにチェックを入れる必要がありますので、必ず確認しましょう。
タグマネージャーの便利な点として、タグを公開する前に「プレビューモード」で挿入したタグが正常に反応するかを確認できるということが挙げられます。
サマリーに戻り、右上の「公開」ボタンの右の矢印から「プレビュー」を選びます。
そうすると、プレビューモードになるので、対象のサイトを開いてみましょう。画面の下に
Tags Fired On This Page: 見ているページで反応しているタグ
Tags Not Fired On This Page: 見ているページで反応していないタグ
が出てきます。
こちらを使って各ページを見ることで、不具合が無いか公開前に確認することが出来ます。
問題が無ければタグマネージャーの画面に戻り、公開のボタンを押せば完了です。
GoogleタグマネージャーやYahoo!タグマネージャーは無料で使うことが出来る便利なツールです。設定もリターゲティングタグや解析ツールのタグなどを入れるだけであれば、そんなに難しくはありませんので、是非トライしてみましょう。
設定が不安ということでしたら、弊社でも設定代行サービスを行っておりますので、お気軽にご相談くださいませ!